■ 数学は高校卒業レベルではない電験三種(電験3種)の勉強しようという気持ちがあっても「数学が苦手で、自分には無理だ」と思われている方は多いのではないでしょうか?ズバリ、それは“誤解”です。電験三種は工業高校卒業のレベルですので、数学も高校卒業レベルが必要だと言われることがありますが、私どもの経験では「高校の途中レベル」で充分、合格に手が届きます。
中学や高校の数学で私たちを苦しめたものに「証明」があります。公式は簡単なのに「証明」が難しくて、結局、公式も理解できなかったという経験は誰にでもあるでしょう。ところが電験三種の数学には「証明」はまったく不要です。公式の「証明」は誰かが済ませているから公式となっているわけで、そこまで知らなくても、公式を使って計算さえできれば、電験三種の勉強では困ることはありません。
電験三種の数学で( )はよく使うアイテムです。小学校のとき「( )を先に計算しなさい」と習いましたが、これは「( )が1つの数字なので先に計算するんだ」ということです。例えば、あなたが果物屋さんでリンゴを5個買ってきたとします。その5個のリンゴは店では袋に入って売られていました。こんなとき店では「1袋500円」と表示されていたということがよくあります。つまり、5個のリンゴは袋に入れることによって「1袋」と呼び方が変わっていたことになります。数学で使う( )も同じことで、( )の中にいくつか数字や式が入っていても( )という袋で「1つ」にまとめられているということです。
電験三種の数学で欠かせないものに「三角関数」があります。三角関数と聞くだけで「難しそう」と思われる方も多いはずです。でも、電験三種で使う三角関数は、小学校のときから馴染みのあるもので、それは「三角定規」です。三角定規には必ず2種類の定規が入っています。1つは「30°60°」の直角三角形の定規、もう1つは「45°」の直角二等辺三角形です。実は電験三種で使う三角関数は、この2つの定規の角度に0°と90°を加えた5種類だけです。その他にはもう1種類の直角三角形がありますが、それを含めても3種類の直角三角形だけしか必要ないのです。そのため、関数電卓などで三角関数を計算するということもなく、覚えてしまえばOKというレベルです。
電験三種では「公式」をよく使います。「公式」は暗記しなくてはいけませんが、そのとき、文字に惑わされると、公式の暗記がうまくいかないことがあります。電気の公式には「アルファベット」と「ギリシャ文字」が使われています。「アルファベット」ならば、日頃から使うことも多いので馴染んでいますが、ギリシャ文字となると、まず「読み方」からわからないということもあります。電気の公式に使われているこれらの文字にはある程度「習慣」のようなものがあって大体が統一されているのですが、実は“決まっている”ということでもなく、状況で変わることもあります。そこが電気の公式を難しくしている点なのです。そんなときには、文字よりも「その文字が何を表しているか」に注目して公式を見るようにすると、意外と難しくなくなることもよくあることです。